コンセプト
我々が、今ここに存在する意味を見出す事は、とても難しい。
私は、自身の痕跡物から表現を試みる事で、精神の在り方を模索している。
中でも「紙層」は、ライフワークの一環で、考え事をしながらミキサーを回して、幼い頃から溜め込んで捨てられなくなったメモや落書きを、再生紙の層にしている。大きな自然の流れの一部となって、そのサイクルを続ける事で、形成された物体は作品というより、「思想」の具現化された姿であり、自然物にも見える。
有機的な曲線と、無機質な質感が同居する紙の塊を、様々な場に持ち込み、ばら撒き、捨て場所を探して彷徨っている。
その一連の行為によって、表現とはなにか、自分とは何かを問うている。
誰でも触れて良くて、積み木にして遊んだり、蹴り飛ばして壊してもいい。
人がゴミと言えばゴミ。どっかの石だと言えば石。現代アートだと言えば現代アート。
境界線はなく、どの様に捉えてもいい。
自然の流れに沿って、思想を捨てていくだけである。
そして現代のテクノロジー文明において、「紙」を使ったものは、前時代的なアナログ文化の象徴とも言え、もはや化石となるのは時間の問題である。
活動経歴
- 2017
- 京都造形芸術大学 (現 京都芸術大学) 芸術学部 情報デザイン学科 イラストレーションコース 卒業
- 2021
- 第30回紙わざ大賞展 大賞受賞
- 「池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2021 EXHIBITION」東京芸術劇場5F ギャラリー1 (東京 出展)
- 「第17回世界絵画大賞展」東京都美術館 (東京 出展)
- 2022
- 「WHAT CAFE × WATOWA EXHIBITION NEW STANCE」寺田 WHAT CAFE(東京 出展)
- 「Brain Brunn ART AWARD 2022」Brain Brunn GALLERY メインギャラリー(東京 出展)
- 「YOLO SOLO」3331gallery Arts Chiyoda (東京 企画 出展)
- 「紙わざ大賞特別展in紙博」紙の博物館(東京 出展)
- 「KAIKA TOKYO AWARD 2022」KAIKA 東京 by SHARE HOTELS (東京 出展)
- 「榎本大翔展」gallery mouth 20(兵庫 出展)